セイヨウミツバチの幸せとは

結論から申し上げますと、草野自身、これに関して自信の持てる解答が得られていません。
今回はセイヨウミツバチにしか当てはまらないことがいくつか出てきます。

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先日、娘の習い事で、『動物園の動物と、野生の動物どちらが幸せか?』というディスカッションがあったそうです。
そこらで野垂れ死ぬことが茶飯事であろう野生も嫌だし、自分が宇宙人に攫われて檻の中で行動を制限され観察されるのも嫌だし…考えれば考えるほど、深みにはまって答えが見出せません。

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さて、先日こちらでみつばちの搾取について書きました。
そこでは、『無理なはちみつの収穫』を搾取としました。

いや、そもそもはちみつを採ることが搾取なんじゃない?
『余裕のあるはちみつの収穫』も根本的には搾取じゃないの?
みつばちの飼育自体が奴隷契約なんじゃないの?

電話で矢継ぎ早にこんな質問をされたら冷静に、丁寧に答えられる自信がありません!

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そもそもセイヨウミツバチにとって人間、養蜂家は必要か?
学術的な内容は置いておいて、草野の10年の経験で導き出される答えは、

現状、必要です。

①最大の天敵、ミツバチヘギイタダニの存在。
春とても元気な蜂も、何も対策をしなければ秋には5割は全滅です。
そして残りの5割も冬を超える力を蓄えられず、翌春には全て全滅です。
大袈裟に書いたようで、実際そうなってもおかしくないのが現状です。
セイヨウミツバチ養蜂家にとって最大の課題です。

②天敵オオスズメバチの存在。
お盆過ぎに現れるミツバチハンターです。
ミツバチをとことん殺していきます。
この時期にダメージを受けると冬越えができず、翌春には全滅です。
養蜂家はひたすらオオスズメバチを退治します。

自然界の食物連鎖に放り出すと以上の理由で全滅です。
草野も養蜂家を始めた当初①、②で相当被害を被りました。
全て死んでしまった年もあったような…

③はちみつ溜すぎ問題
これはある意味うれしい悲鳴にして、最大の共存の理由かもしれません。
働き蜂はせっせとはちみつを運んできては巣に溜めていくのですが、それが活発になりすぎると、女王蜂の産卵の場所さえも埋めていきます。
そうすると赤ちゃんが生まれなくなり、その世代の仕事をするミツバチがいなくなり、ミツバチの社会構造が崩れ、全滅に向かいます。
ある程度のタイミングではちみつを取り出して(収穫して)やることで、産卵場所を確保します。
暑い時期に特に起こりやすい現象です。

大きくは①〜③の理由で、ミツバチが幸せに生きれるために養蜂家は必要だと思っています。
とりあえず、現在はそういう認識です。
自信は…あまりないですが、少なくとも今飼育しているミツバチをしっかり守ってやろうとは思っています。

はちみつ草野のミツバチが幸せだといいなぁ…

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